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為替モーニング東京市場2024年11月8日

2024年11月08日
(コラム執筆時間:09時36分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円152.30~154.00
ユーロ円164.30~166.30
ユーロドル1.0700~1.0850
豪ドル円101.00~102.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

トランプ氏の米大統領返り咲きを受けたドル全面高は一服しているが、米国株式市場ではNYダウが横ばいではあるが、主要3指数が揃って史上最高値を更新するなど、米景況感の底堅さが意識されている。ただ米国債利回りが高止まり状態にあり、株式市場にも反転時期が迫っているとの見方も少なくない。そんな中、FOMCでは0.25%利下げが実施されたが、追加利下げに関してパウエルFRB議長は、今後の経済データ次第であり、政府主導による金融政策への影響はないと断言している。反面、米大統領選を終えて上下院とも共和党が支配するトリプル・レッドの可能性が高まっているだけに、政府主導の展開も意識せざるを得ない状況にある。一方、トランプ氏の大幅関税引き上げ、インフレ抑制などの大規模財政出動が懸念されており、また米債券の格下げ説も現実味を帯び始めており、FRBとしても難しい選択肢に迫られているのが現状かもしれない。いずれにしても米国の一人勝ち状態にも違和感が生じており、また先行き不透明を踏まえて株式及び為替相場も調整色が強まる可能性が高い。引き続き相場が大きく動意づいてからの始動を心がけるのが得策であろう。

一方、ドル円は相対的に利益確定売りが優先されており、戻りの鈍さが意識されている。ただ日米金利差がさらに縮小するには時期尚早であり、拙速的な下値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ドル円152.30~154.00を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルは1.09台から急落したが、1.07割れではポジション調整買いが優勢になるなど、拙速的な下値トライは自重局面にある。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0700~1.0850を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、152円台前半から押し目買いと共に、154円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.07前後から押し目買いと共に、1.08台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、試行錯誤が続く中で様子見スタンスを強めているが、輸出企業はドル円154円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は153円前後から買いを随時実施しており、現状では152円台半ば割れから押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、調整主導の展開に追いやられている。現状ではユーロドル1.07前後から押し目買いと共に、1.08台半ば以上からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、繰り返しになるが、ドル円152円前後ではロング、154円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は164円台半ば前後から押し目買いと共に、166円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は101円前後から押し目買いと共に、102円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.50154.70
ユーロ円163.80166.80
ユーロドル1.06501.0900
豪ドル円100.60103.30

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円151.50154.70
ユーロ円163.80166.80
ユーロドル1.06501.0900
豪ドル円100.60103.30
現在のポジション
ドル円ロング50,000☆153.00(SL152.30売り)
ユーロドルロング50,000☆1.0700(SL1.0700売り)
豪ドル円ショート50,000☆102.00(SL102.80買い)
2024年11月収支経過 (11/01~08日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥35,000
ユーロ円+¥41,300(+$250)
ユーロドル
豪ドル円
前日の売買 東京市場
豪ドル円売り50,000☆102.00(SL102.50買い)
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り50,000154.80(SL155.50買い)
ドル円買い50,000☆153.00(SL152.40売り)
ユーロ円売り50,000166.50(SL167.00買い)
ユーロ円買い50,000164.50(SL164.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0830
ユーロドル買い50,0001.0650(SL1.0600売り)
豪ドル円売り50,000102.70(SL103.30買い)
豪ドル円買い50,000101.00
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000153.80
ドル円買い50,000152.00(SL151.50売り)
ユーロ円売り50,000166.30(SL166.80買い)
ユーロ円買い50,000164.30(SL163.80売り)
ユーロドル売り50,0001.0850
ユーロドル買い50,0001.0700(SL1.0650売り)
豪ドル円売り50,000102.80(SL103.30買い)
豪ドル円買い50,000101.30
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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