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為替モーニング東京市場2024年11月20日

2024年11月20日
(コラム執筆時間:09時10分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円153.50~155.30
ユーロ円163.00~164.80
ユーロドル1.0500~1.0650
豪ドル円100.00~101.80
相場状況の振り返りと今後の展開予想

米大統領選挙後のトランプトレードは一服しているが、米国が超距離ミサイルの使用を容認する中、プーチン大統領が核ドクトリンの改定を承認し、核兵器の使用基準を緩和した。これが地政学的リスクの深刻化と受け止められ、市場では相対的にドルを買い戻す動きが優勢になっている。そんな中、日米欧の金融政策に対する不透明感も加わって投資家心理も揺れ動いているが、米金利の優位性を背景にしたドル買いニーズも依然として根強いものがある。反面、本邦の円安けん制やドルロングが高水準で積み上がっており、拙速的にドルを買い戻す程の外部環境ではないことから、当面は直近のレンジ幅での攻防が予想される。いずれにしても売買材料が多岐に亘っており、安易に焦点が絞り切れない状態にあるだけに、基本的にはストップロスの配置を重視しながら、少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

一方、ドル円は米債券利回りが低下傾向にはあるが、地政学的リスクの高まりを受けて、拙速的にドルを手仕舞う動きは限定的になっている。引き続きレンジ幅ドル円153.50~155.30円を重視し、同レベル前後から少なめのナンピン売買で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルは欧州経済の脆弱性を受けて、依然としてECBの利下げ方針が根強く、戻り売りが優先されている。ただ1.05前後では割安感の買い戻しが散見されており、拙速的な下値トライは慎重になっている。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0500~1.0650を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、153円台半ば前後から押し目買いと共に、155円台以上からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.05前後から押し目買いと共に、1.06台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円154円台半ば前後から売りを随時実施しており、現状では155円前後を視野に、同レベルからナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は153円台半ば前後から押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、方向感に乏しい中、ウクライナ情勢深刻化を受けて、依然として戻り売りが優先されている。現状ではユーロドル1.05前後を中心に、1.05台半ば割れから押し目買いと共に、1.06台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円153円台半ば前後ではロング、155円台以上ではショートをイメージし、ユーロ円は163円前後から押し目買いと共に、164円台後半からナンピン売りで待機することを勧める。一方、豪ドル円は100円前後から押し目買いと共に、101円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円153.00155.80
ユーロ円162.50165.30
ユーロドル1.04501.0700
豪ドル円99.50102.30

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円153.00155.80
ユーロ円162.50165.30
ユーロドル1.04501.0700
豪ドル円99.50102.30
現在のポジション
No position
本日のSP実行ポジション
ユーロドルロング50,000★△1.0500(SP1.0530売り)+$150
2024年11月収支経過 (11/01~20日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥90,000+¥40,000
ユーロ円-¥25,000±¥0
ユーロドル-¥97,200(-$600)+$150
豪ドル円+¥85,000―¥25,000
前日の売買 東京市場
ユーロ円買い50,000★△163.00(163.50ショートカバー)+¥25,000
前日の売買&予定 海外市場
ドル円売り50,000☆△154.30(153.50ロングカバー)+¥40,000
ドル円買い50,000152.80(SL152.30売り)
ユーロ円売り50,000☆▼163.30(SL163.80買い)-¥25,000
ユーロ円買い50,000161.50(SL161.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0630(SL1.0680買い)
ユーロドル買い50,0001.0480(SL1.0430売り)
豪ドル円売り50,000☆▼100.50(SL101.00買い)―¥25,000
豪ドル円買い50,00099.00(SL98.50売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000155.30(SL155.80買い)
ドル円買い50,000153.50(SL153.00売り)
ユーロ円売り50,000164.80(SL165.30買い)
ユーロ円買い50,000163.00(SL162.50売り)
ユーロドル売り50,0001.0650(SL1.0700買い)
ユーロドル買い50,0001.0500(SL1.0450売り)
豪ドル円売り50,000101.80(SL102.30買い)
豪ドル円買い50,000100.00(SL99.50売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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