西本豪のFX初心者⇒中級者の教科書
FXの基本はキリ番(ダブルオー)を狙うトレード手法【第二回-実践編】
ちょっと、何を言っているか分からない方も多いと思いますので、続いては先ほどのチャートで表示していた期間を短くして、短時間に注目したものを作ってみましたので、以下(ドル円4時間足チャート)をご覧ください。
ご覧になって頂ければ既にお分かりだと思いますが、赤いライン(キリ番)に対して反発するように値動きが起きていることが分かると思います。しかも、このチャートはマネーパートナーズさんのチャートから最新のものを無作為に抽出しただけで、別に私が作為的に選んで作ったものではないからFXって不思議で面白いですよね?
つまり、全てでは無いですが、キリ番(ダブルオー)の手前まで値動きが迫ってくると、『キリ番を嫌がるようにして値動きが反転しやすい傾向にある』ということに気づいて頂けるのでは無いでしょうか?
感の鋭い皆様は、もうお分かりだと思いますが、キリ番(ダブルオー)手法ではその『値動きの反転』を狙います!
キリ番(ダブルオー)手法を分析する
「えーー!!ここまで話聞いて損した!」と思われる方もきっと多いと思いますが、お許しください・・。その理由は先ほどのチャートに青い〇を加えたものをご覧になって頂ければ直ぐに分かって頂けるかと思います。
上記をご覧になって頂ければ分かると思うのですが、確かにキリ番は意識されていることが分かるものの、実は、『かなりの頻度で突破されている!』ことも合わせてご理解できるかと思います。
つまりこれが何を示しているのか?と言うと「普通にやってしまうと大損・・」と言うことです・・。
しかし、こんなところで諦めてしまうのであれば、トレーダーとして失格です。「AがダメならばB。BがダメでもZまで!」と戦いを挑むのがトレーダーです。そこで、続いては分析に入ってみたいと思いますので、先ずは「キリ番の動きとしてどのようなものがあるか?」そのパターンをまとめてみたのでご覧ください。
キリ番(ダブルオー)手法を利用する3パターン
- ダブルオーにタッチしないで綺麗に反発する
- ダブルオーを少しだけ突破して反発する
- ダブルオーを突破して大きく上昇(下降)する
そして、キリ番(ダブルオー)手法では、この3つのキリ番における値動きを意識して『2種類のポジションを保有する事』で、リスクを抑えながらも利益を追いかける事になります。
その2種類のポジションと言うのが『超短期ポジション』と『中期ポジション』を持つ方法(2つの目的を持った取引をする)となります。
キリ番(ダブルオー)手法の心得とは?
- 基本はダブルオーにタッチしないで反発する相場狙い
キリ番(ダブルオー)手法では、大きく分けて3つのパターンを意識しながら「超短期ポジションと中期ポジション」を持つ事になるのですが、先ず「キリ番にタッチしないで綺麗に反発する」事を意識して、キリ番の手前で反転を狙った取引を2回行います(2つのポジションを持ちます。どちらも損失確定は『キリ番を抜けたら』です)。
この2つのポジションにはそれぞれ意味があり、時間軸や狙いが異なる2つのポジションになるのですが、詳しい狙いをお話すると1年くらい私のお話を聞いて頂くことになるため、『2回の取引をする!』と言う程度にお考え下さい。
次に、1つ目の取引は、キリ番に値動きが近寄ってきたところでバリアが発動して、値が一時的に戻った時点で超短期ポジションを利益確定させます(基本的に一瞬だけ反発するのでスピードが勝負になります)。
そして、残った中期ポジションは中期的な反転ポイントを狙って、綺麗に相場が反発してくれたら50~100pips前後で利益で確定させてキリ番手法は完成です。
- 相場が少しキリ番を抜けたら?
先にご案内させて頂いた通り「キリ番での反発狙いは失敗することも多い」というのは言うまでも無いので、続いては、『キリ番で多少反発が有ったものの結果的にキリ番を抜けてしまった場合』についてご案内させて頂きます。
キリ番を相場が抜けてきたら、キリ番手法を意識して持った2つのポジションの内、『超短期ポジションと中期ポジションの両方』もしくは、短期ポジションは利益確定ができて『中期ポジションだけ負ける』と言うことが起こります。
実際には、多くの場合において『超短期ポジションは利益を確定できて、中期ポジションは損失になってしまう』と言うケースが頻発してしまいます。
つまりは、損益的に言うと短期取引で利益、中期取引で損失となり、全体的に『プラスマイナスゼロ』という風になるケースが多くみられるようになります。
そうなってくると、多くのトレーダーは「ダブルオーを少しだけ抜けてきて反発する(値動きが抜けてくることをカットしてと使うことが増えると思います)」事を意識した取引へ移行しようと考えガチですが、初心者トレーダーの方は、ここで絶対に焦らないでください!
- キリ番を大幅に抜けることがある
ちょっとキリ番を抜けて反転することを何度も経験してくると、どうしても「中期ポジションの損失確定をもう少し遅らせたら良かった・・」と言う悪魔のささやきが聞こえるようになってくるのですが、そんな悪魔のささやきには絶対に耳を傾けないようにしてください。
と言うのも『ダブルオーを抜けて大きく反転上昇(下降)するケース』の取引は非常に難易度が高く、下手をすると損切りの山を築いてしまう取引となるためです。
例えば、1ドル100.00円を壁にした取引をしていたのに、気が付けば戻りを意識して損切ポイントが変わって来てしまって99円にセットとかしていると、もう狙える利益と損失確定のポイントがめちゃくちゃで、結局、長く取引していると大きな損失を招くことになるためです。
ですので、初心者トレーダーの皆様は「キリ番を抜けてしまったらもう後追いはしないんだ!」と言う意識を持って頂いて、まずはキリ番の手前で反発することだけを狙った取引を何度も行って頂けたらと思います。
そして、勝ちと負けを経験しながらトレードを重ねて行くうちに、キリ番を抜けた後に反転する値動きが起きる際に、相場が弱まってくることを感じられるようになるので、その動きを感じられるようになった時は、キリ番を超えた先で1取引だけ中期取引を狙った1回の取引を行うようにします。
ただし、この3回目の取引は本当に相場が戻ってから行う必要があるので、損失確定のポイントなど裁量取引の難易度は『激高』になるので注意してください。
キリ番(ダブルオー)手法を実際に狙う時の注意
まず、トレード時の注意点については以下のドル円チャートをご覧ください。
上のチャートは、ダブルオーである『104.00』と『105.00』『106.00』を赤いラインで、それに意識されやすい『104.50』と『105.50』にピンクのラインを入れたものですが、この5つのラインに絡んだ動きを見てみると、大量にエントリーポイント(取引ポイント)がある事が分かります。
つまり、「キリ番(ダブルオー)だから!」と言って、理由も無く取引を積み重ねていると何度も何度もエントリーしていると、損切りばかりが増えてしまい、結果的に損切貧乏になってしまう可能性も否定できません。
そこで、次のステージとしては、『トレードにストーリーを持ち込む事によってキリ番(ダブルオー)手法の精度を大幅に上げる事ができる』ので、最後に以下のような例を紹介しておきたいと思います。
意識するのはニュース(ファンダメンタルズ)
「大統領が変わったから政治が乱れる可能性があるよ!」「もしかしたら戦争が起こるかも知れない」「自然災害が〇〇と言う国で起きている!」こんな、ビックリするようなニュースが流れた時には、キリ番(ダブルオー)手法のことは忘れてください。こうした突発的な話題が出た時には投資家はみんなパニック状態になるので、「そもそも、今いくらで売買が成立しているのか?」さえ一切見ないで売り買いを成立させてしまうことも珍しくありません。
また、激しい相場展開になると、キリ番付近でのバリアによる反発の大きさもビックリするほど大きくなり、一瞬にして超短期ポジションの利益が膨れ上がることがある一方で、キリ番を抜けてしまった際の中期ポジションの含み損が膨れ上がることも珍しくありません。
そうした激しい相場になった時には、是非、キリ番(ダブルオー)手法のことは全く忘れてしまって、「キリ番それおいしいの?」くらいに思って頂けたらと思います。
キリ番(ダブルオー)を狙う手法のまとめ
今回はお話致しませんが、実は、『2』や『8』と言う数字もまたFXでは重要な数字となっており、キリ番(ダブルオー)手法と合わせて使うことで大きな利益を狙える方法があります。
『2』や『8』手法についてのお話は、もう皆様からの需要があって、もう少し皆様の為替に関する知識が貯まって来られた際でもお話できたら嬉しいです。
本日は、私の長いお話に最後までお付き合い頂けましたこと、心より感謝申し上げます。そして本日も皆様に素敵なトレードライフがやってきますように。
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取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。
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〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
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キリ番の反転で取引
ここで余談ではありますが、キリ番(ダブルオー)手法では「値動きとは反対方向の取引(一般的に逆張りと呼ばれます)」を行うことになるため、取引は相場の反転ポイントとなり、取引が上手く行くと最大で100pips(円絡みの通貨の場合1円)程度の利益が望めます。最大で100pips程度の利益が狙える理由としては、100pips動くと上下、別のダブルオーポイントへ向けての値動きになるため、そこまで値動きがおきると次の売買ポイント(キリ番)がやってくるためです。
上のチャートでは、赤色のライン辺りで反対方向への売買を行っておけば、キリ番(ダブルオー)手法が上手くいくケースが高い確率で発生していることが分かりますよね?
また、ここで少し覚えておいて欲しいのは、こうした上下の値に挟まれた動きが続く相場展開を『レンジ相場』と呼び、実は、相場全体の約90%がこうしたキリ番に挟まれた値動きになるため、キリ番でのトレードがどれほど重要になるかは言うまでもありませんよね?