【ゴールドレポート夕版】2024年11月21日
ゴールド60分足分析 2024年11月21日
ゴールド日足・60分足分析《一目均衡表・MACD》
ウクライナ情勢悪化への思惑は根強く、リスク回避を背景にしたゴールド買いは続いている。ただ米10年債利回りは高止まっており、金利面では上値が押さえられやすい状況も変わっていない。このため堅調推移ではあるものの、そのスピードは緩やかといわざるを得ない。
それだけに短期サイクル的に過熱感は見られていないが、一方で勢いも感じられないというのが実状でもある。60分足・一目均衡表の雲上限に沿った動きであり、それでいて過熱感も見られない以上は、もう一段の上値模索が期待されるところだが、ただ勢いがついていないという点がどう捉えられるか？
以上を踏まえて当面のポイントは、
（1）引き続き、14日安値2536.8ドルを下値支持線、10月31日以降の下落に対する半値戻し2663.3ドルを上値抵抗線とする。
（2）前記支持線を下回ると、2500ドルの大台を経て、9月4日安値2470.9ドルに向けて動き出してもおかしくないところだ。ただしそのためには日足・一目均衡表の雲を割り込む必要があるなど、障害は多い。上値模索に回帰するかはまだ微妙といわざるを得ないが、少なくとも目先の底を打ったとの見方はさらに強めてもよかろう。
（3）前記抵抗線を上回ると、同61.8％戻し2693.2ドルを経て、2700ドルへと値を戻す展開が期待されるところだ。ただし本稿執筆時にはこの抵抗線に接近しつつあるものの、まだわずかに超え切れていないという実状でもある。明確に上回ると、ストップロスを絡めつつ、応分以上の値幅を伴った上昇となる可能性はゼロではないが、現時点ではまだ微妙と見ておくべきだろう。特に超え切れないと、目先の上値メドとしてさらに意識されかねないだけに･･･。
（16:00）
シルバー60分足分析 2024年11月21日
シルバー日足・60分足分析《一目均衡表・MACD》
こちらはほぼ横ばい。ウクライナ情勢に絡むリスク回避姿勢は工業品用途のあるシルバーには重石だが、ドル買いが一服していることがドル建て商品全般の割高感を後退させており、下値を支えている印象は強い。
短期サイクル的に見ると、すでにいい水準まで押した印象は否めない。特に60分足・一目均衡表の雲には潜り込んでいるものの、その雲下限では何度となく跳ね返されている。60分足MACDも0ラインをやや下回る水準にて舳先を上方向に向けているなど、目先の底を打った可能性を示唆しつつある。だからといって上値模索回帰につながるとは限らないが、少なくともここからの下値模索に関しては大きく後退したと見たいところだ。
以上を踏まえて当面のポイントは
（1）引き続き、14日安値29.668ドルを下値支持線、10月22日以降の下落に対する半値戻し32.261ドルを上値抵抗線とする。
（2）前記支持線を下回るまで、上方向を志向する。それだけに明確に下回るようなことがあると、9月6日安値27.678ドルに向けて下げが加速しかねないという点には注意が必要だ。もっともそのためには日足・一目均衡表の雲を割り込む必要があるなど、障害は多い。崩れる展開は想定するには、やはり前記支持線、ならびにその先にある日足・一目均衡表の雲を割り込む必要があると考えたいところだ。
（3）前記抵抗線を上回ると、同61.8％戻しとほぼ重なる5日高値32.910ドルが次なる上値メドということになる。そしてさらに上回ると、33ドルの大台を経て、10月29日高値34.535ドル/10月22日高値34.854ドルに向けて動き出さないとも限らない点には注意が必要だ。ただし現在の上昇はあくまで下げ過ぎに伴う巻き戻しであり、冒頭で記したように、まだ上値の重さが意識されているのが実状でもある。このため戻し出せば一気に上値を伸ばしてもおかしくないところではあるが、そこに至るには何某かの後押しが欲しいところだ。もっとも前記抵抗線までであれば、ポジション調整のみでも上値を模索する可能性はあると考えるが･･･。
（16:20）
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